大臣シリーズ 導入事例
著作物の複写利用を集中管理。
公益事業に活用される『販売大臣』『顧客大臣』『公益大臣』
公益社団法人 日本複製権センター(旧:社団法人 日本複写権センター) (東京都港区)

書籍や新聞を気軽にコピーしていませんか? 実は、これらの著作物を許諾なく複写・複製することは、著作権を侵害していることになります。
公益社団法人 日本複製権センター(JRRC/旧:社団法人 日本複写権センター)では、著作物の権利者から委託を受け、著作物の複写利用について、集中的に管理を行っています。
JRRCの集中管理事業に大臣シリーズがどのように使われているのか、同センターの今村二郎事務局長(取材当時)にお話を伺いました。
- 名称
- 公益社団法人 日本複製権センター(旧:社団法人 日本複写権センター)
- 所在地
- 東京都港区北青山3-3-7 第一青山ビル3階
- 理事長
- 半田正夫
- 沿革
- 1991年9月30日 設立
1998年10月1日 社団法人許可
2001年11月14日 著作権等管理事業者登録
2012年4月1日 公益社団法人 日本複製権センターとして新スタート - URL
- http://www.jrrc.or.jp/

- 公益大臣NX Super LANPACK 2クライアント
- 販売大臣NX Super LANPACK 3クライアント
- 顧客大臣NX LANPACK 5クライアント

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耳慣れない言葉「複製権」。新聞や本をコピーすると違法になる?

事務局長
今村二郎 氏
著作権法に「著作者は、その著作物を複製する権利を専有する」という条文(第21条)があり、この権利を「複製権」といいます。新聞や書籍をコピーする、スキャンしてデータ化する、このような利用行為も「複製」に含まれ、権利者の許諾を得ずに会社や学校・施設でこれらの行為を行うと、著作権法違反となる場合があります。
「著作物の利用者が個々の権利者から許諾を得ることは容易でないため、JRRCが著作権者と締結する管理委託契約の下、JRRCが権利者に代わり利用者に複写利用を許諾する形です。利用者からの複写使用料は権利者に分配しています。この【著作物の『複写利用』に関する一連の管理事業】がJRRCの主な業務です。コンプライアンス意識の高まりとともに契約利用者数も約5,600社以上に増加し、一般に知名度の高い企業も多く含まれています」(今村氏)
手作業での限界からシステム構築へ。『大臣シリーズ』を選択した理由とは。
今村氏によれば、大臣の導入前にはシステム自体がなく、エクセルやワードなど、パソコンは使っているものの手作業に近い運用で、業務が非効率的であったとのことです。
当初は必要なシステムを全てゼロから組み上げようと考えられたそうですが、それでは膨大な費用と時間がかかり、さらに業務の停滞を招いてしまう。そこで、パッケージソフトを利用して低コスト、かつ素早くシステムを構築される方向に舵を取り直しました。
「その後、パッケージソフトを選定するステップに進みました。製品ラインナップとして公益法人会計に対応したものがあるかどうか、これで選択肢が少数に絞られました。その中から『大臣シリーズ』を選んだのは拡張性と柔軟性が決め手です。特に『顧客大臣』は、システム担当者の作りたい内容に合わせて自由に項目設定できる点を評価しています」(今村氏)
契約管理業務で縦横無尽に連動する『販売大臣』『顧客大臣』『公益大臣』
『大臣シリーズ』を用いた基幹システム導入は、販売代理店や専門のシステム会社ではなく、ご自分達で設定されたといいます。どのように進められたのでしょうか。
「まずは停滞が目立っていた業務、請求書発行を正しくスピーディに行うために『販売大臣』を立ち上げ、従来のエクセルデータや手書き伝票などをそこに統合しました。売上・入金のデータは『公益大臣』に連動し、自動仕訳をして元帳に入れるようにしています。また、請求時に売上伝票の予備項目で入力した契約内容は『顧客大臣』と連携し、契約・覚書や取引実績の履歴を残しています。全体の入力工数を減らす工夫ですね。
『顧客大臣』には顧客ポータルとしての機能を持たせ、契約者情報を中心に契約内容、請求・入金、取引実績を管理するほか、契約書といった紙資料をデータ化しての文書管理も行っています。問い合わせなどのコンタクト情報も履歴化し、ToDoリストとして全クライアントから閲覧できるようにしました。また、先の契約内容とは別に『販売大臣』の売上・入金情報をもとにした履歴の自動作成、取引先マスターの参照などでも連携させています。
『公益大臣』は2011年10月1日の下半期開始に合わせて稼働させました。2012年4月からの公益社団法人化を見越して、平成20年基準で処理を行っています」(今村氏)
実務を知り尽くしたご担当者の手によって、これだけのシステムを独自、そして短期間で構築されたというお話には非常に驚かされました。
4月から公益社団法人として新スタート。センターの業務を支える『大臣シリーズ』
『大臣シリーズ』導入により、飛躍的な業務効率と質向上、そしてスピードアップに成功したJRRC。これまでは人員やシステムの制約から、大企業や公共機関以外の著作物利用者との契約拡大が難しかったそうですが、これからは今まで以上に積極的にアピールしていくとのことで、著作権者の利益を守る事業も大きく発展することでしょう。
2012年4月1日からは、公益法人制度改革という政府方針に基づき「公益社団法人 日本複製権センター」として新たなスタートを切りました。今後は社会や著作物の利用形態の変化に合わせて、管理範囲の拡大などにも対応していくとのことです。
活動の幅が広がってゆく同センターの公益事業において、『大臣シリーズ』のさらなる活躍が期待されます。
※この導入事例の記載内容は取材時(2012年1月)のものです。