大臣シリーズ 導入事例
手作業だった入力作業を省力化し、
複雑な委託販売業務の効率化に『大臣シリーズ』が貢献
株式会社砥部焼陶芸館(愛媛県伊予郡砥部町)

株式会社砥部焼陶芸館は、窯元が作る砥部焼をはじめ、土産物を取り扱っています。店内にはさまざまな砥部焼が並び、見る人を楽しませてくれます。
窯元が作る砥部焼を委託販売している同社。開業時以来のオーダーシステムから、POSシステム・バーコード化導入を機にシステムを一新しました。
『大臣シリーズ』選択の理由を館長の中村昭光氏に伺いました。
- 名称
- 株式会社砥部焼陶芸館
- 所在地
- 愛媛県伊予郡砥部町宮内83
- 代表者
- 池田富士夫
- 設立
- 1978年
- 資本金
- 4,000万円
- 従業員数
- 12名
- 事業内容
- 砥部焼の卸・販売業
- URL
- http://www.togeikan.com/

- 販売大臣NX Super ピア・ツー・ピア
- 顧客大臣NX ピア・ツー・ピア

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人手による作業が多く、負担を強いられていた

館長
中村昭光 氏
株式会社砥部焼陶芸館は、地元の名産品である砥部焼を販売しています。砥部焼は皿やマグカップなど実用陶器として人気があり、店内は全国からの観光客の方や地元の方で賑わっています。
「砥部焼は約200年前から続く歴史ある陶器で、愛媛県指定無形文化財に指定されています。白磁に呉須の絵付け、厚みがあり丈夫な点が特長ですね。絵付けなどは一品一品手作業で行う窯元があり、とても温かみのある陶器がそろっています」(中村氏)
同社は、約40の窯元が作る陶器を委託販売しています。以前は、委託販売の業務に沿った形で手組みされたオーダーシステムを運用。商品管理に関しては、窯元別に割り振った番号と簡単な商品分類、金額だけを管理していました。
「当時は、毎日一品ごと売れた商品を製作した窯元番号と商品分類、金額を紙のリストに手書きしていました。その後、記入した売上データをシステムに手入力。やはり人手による転記や入力だと、ミスや記入漏れなどがありました。また、繁忙期には一日分の売上データを入力するのが、2〜3日後になることもあり、窯元への支払がギリギリになってしまうこともありました」(中村氏)
これらの理由があり、窯元ごとの月別売上額や個数など、売上管理が徹底できない状況が生まれていました。
「売上状況は、なんとなく今月はマグカップが売れているなといった感覚的なものでした。こんな状況では売れ筋や在庫状況について、窯元からの問合せに迅速に回答できていなかったと思います」(中村氏)
売上データの集計ができ、目的に応じた帳票を作成

砥部焼陶芸館
業務改善に向け、まず同社はPOSシステム・バーコード化に踏み切り、商品の単品管理を行うことにしました。その際に、既存のシステムに大規模なカスタマイズが必要になり、コスト面での課題が発生しました。
「POSシステムとバーコードの導入とほぼ同時期に、パソコンで活用できるパッケージソフトの検討を始めました。要望としてはPOS・バーコード化による、詳細な売上管理と在庫管理を行いたいこと。また、委託販売という通常の仕入とは異なる業務に対応できるパッケージソフトであることでした」(中村氏)
検討を重ねた結果、『販売大臣』と『顧客大臣』を導入。ともに伝票項目や計算式の設定や帳票のカスタマイズなど、自由度の高いパッケージソフトであるなど、同社の要望を満たすものとして、評価いただきました。
「導入後は、毎日の売上データをPOSシステムから『販売大臣』に取り込むだけ。人手による記入や入力作業がなくなり、作業時間はわずか10分程度で済むので、店頭スタッフや経理担当者の業務が大幅に削減でき、遅延も解消できました。また、単品管理では商品コード/窯元/商品分類/価格/柄・色をバーコードに登録。これにより、『販売大臣』に取り込んだ売上データを集計することで、客観的な窯元・商品・月別などの売上分析が可能になりました」(中村氏)
中村氏は、窯元との月例会議で『販売大臣』で作成した管理帳票を配布しており、店頭での売上状況などの情報を提供しています。
「会議では、月別の商品売上個数ベスト100と窯元別の売上月報、窯元別の在庫一覧表を配っています。窯元は、回転率の良い商品や時季による売上の傾向などが把握でき、計画的な商品製作が可能になったと評判です。我々は日々の売上データや在庫状況をすぐに確認できるので、窯元からの問合せにも対応できます。売上状況の把握と、情報の共有化が実現できたことは、双方にとって大きなメリットです」(中村氏)
くわえて、一部の商品を地場で経営するホテルなどに置いてもらい、販売も行っています。この売掛管理や請求書の発行も『販売大臣』で行っています。
『顧客大臣』を窯元への支払管理など多様な用途で活用

『販売大臣』『顧客大臣』が活躍
同時に導入した『顧客大臣』では、各窯元への支払管理に活用しています。POSシステムから『販売大臣』に取り込んだ毎日の売上データを、一日分の窯元別の売上として集計。その一日分の窯元別売上データを『顧客大臣』に入力すると、あらかじめ設定した計算式で売上から手数料を差し引いた金額を自動的に算出します。そして、一カ月分を支払金額を集計・管理しています。
「委託販売という業務においても、自由度の高い『販売大臣』と『顧客大臣』の機能を使うことで、対応が可能となりました。また、窯元への支払管理のほかにも、全国の旅行会社などから入る団体客の予約管理にも役立てています。開店前に当日の予約一覧表を出力し、掲示しています。予約日を入力するだけで、作成できるので助かっています。元々、予定していなかった団体客の予約管理もできるようになったことは、様々な情報管理に応用できる『顧客大臣』だからこそ、実現できたと思います」(中村氏)
全国的な認知度を高め、販路を増やしていきたい

店頭に並ぶ砥部焼
同社で委託販売する商品の多くが、窯元の職人の手作業によって作られるものです。よって、商品の数量や入荷時期など、すべてが一定ではなく、予定通りに進むというわけではありません。
「単品管理については窯元側の都合があり、すべての商品を管理できていない状況です。今後の課題ですが、より詳細な売上・在庫管理を行うためにも、窯元と協議しながら単品管理を徹底していきたいと思っています」(中村氏)
今後は、より積極的なPR活動などに力を注いでいくようです。
「関東や東北地方などを中心に、砥部焼の知名度アップと販路拡大に向けて活動していきます。また、インターネットによる販売も活性化させていきたいですね。窯元が丹誠込めて製作する砥部焼の良さを伝えて、ぜひ使っていただきたい」(中村氏)
知名度アップと販路拡大には、さらなる業務改善と効率化、安定した運営基盤の強化が欠かせません。これからも『大臣シリーズ』の役割は重要度を増すことでしょう。
※この導入事例の記載内容は取材時(2012年11月)のものです。