成功事例


10年試算で6,000万円のコストダウンの見通し
製菓業界独自システム「e-お菓子ネット」にも柔軟に対応
おなじみのチロルチョコ。松尾製菓株式会社(福岡)で製造し、チロルチョコ株式会社(東京)が販売を担っています。
『大臣エンタープライズ』で、旧システム最大の課題であった運用コスト肥大化を解決し、高い柔軟性で製菓業界独自のシステムにもマッチ。
本稼働までにわずか半年間という短期導入と、同社における大幅な業務効率化を実現させたポイントを松尾製菓株式会社
管理部 佐藤氏に伺いました。
- 旧システムからのリプレイスで10年試算で6,000万円のコストダウンの見通し
- 得意先マスタ変更もCSV一括取込により87%の業務効率化
- 煩雑なお菓子業界特有の商慣習にも高くマッチング
- ノーコード設計機能で必要な帳票を容易にカスタマイズ
10年試算で6,000万円のコストダウンの見通し、半年間での短期導入

これまで同社では5年ごとのシステム更新のたびに数千万円単位の更新コストが発生しており、さらに帳票の改修においても、その都度発生するカスタマイズ費用が大きな課題となっていました。
「帳票のレイアウト改修が悩みの種でした。営業担当が自身で帳票を出力することが多いのですが、組織改編や部署異動を行うごとに帳票のカスタマイズが必要となり、そのための改修費用がかさんでしまい、とにかく大変でした。」(佐藤氏)
この運用コスト肥大化という課題解決に向けて、「旧システムの機能を担保したまま、10年20年先を見据えた新システム導入」というコンセプトのもと、リプレイスの検討を開始しました。
その際に『大臣エンタープライズ』と旧システムで各10年間の想定運用コストを試算した結果、約6,000万円のコストダウンを見込めることが分かりました。
「『大臣エンタープライズ』にはノーコードの帳票設計機能があるおかげで、“再カスタマイズを発注する”から“自分たちでカスタマイズ”へと意識を変えられました。それがコストダウンのポイントのひとつです。実際、ちょっとしたカスタマイズを自分たちでさっと行えるのはありがたいです。」(佐藤氏)
帳票を始めとした製菓業界特有の商慣習へカスタマイズで対応しながら、本稼働までに半年間という短期間での導入に成功しました。
得意先マスタ変更もCSV一括取込により87%の業務効率化

旧システムでは、得意先マスタの変更を1件ずつ手作業で行っており、平均して1日40分ほどの時間がかかっていました。『大臣エンタープライズ』ではCSVを一括取込できるため、その作業を5分ほどに短縮、およそ87%の業務効率化となっています。
「これまでの手作業に比べると、ワンクリックで得意先マスタを一括取込できて、とても簡単な作業になりました。物流部門は午前中に出荷を完了しなければならないため、貴重な時間を確保できています。」(佐藤氏)
煩雑なお菓子業界特有の商慣習にも高くマッチング

カスタムERP『大臣エンタープライズ』ならではのカスタマイズ性は、製菓業界特有のシステム構成にも柔軟に対応でき、高いマッチングを見せています。
例えば
●「e-お菓子ネット」からの受注データの取込処理
●全国の倉庫や運送業者への出荷データ連携
●菓子統一伝票への対応
●1商品で3種類の荷姿(バラ・ボール・ケース)への変更対応 など
松尾製菓株式会社にとっては、チロルチョコ株式会社が唯一の得意先です。前者で売上伝票を登録すると、自動的に後者の仕入れデータとして連携されるようになっています。
「ノーコード・ローコードのカスタマイズで本当に様々な対応ができています。出荷先の倉庫によって変わるリードタイムについては、希望納品日を元に自動計算して出荷日をセットできるようにしました。自分で計算する手間やミスもなくなり、効率良く業務ができています。また、これは製菓業界特有の慣習だと思いますが、売上は出荷日で計上して、請求日は納品日で計上するという請求書に自動化しています。月をまたいでしまう出荷の場合でも安心です。」(佐藤氏)
ノーコード設計機能で必要な帳票を容易にカスタマイズ

『大臣エンタープライズ』の帳票設計機能は、ノーコードで任意の項目を追加・編集できます。ウィザード形式の設計画面に沿って、行と列に必要な分類や項目を追加していくだけで帳票が完成します。
「旧システムでは、帳票の出力形式や変更可能な部分が限られており、その都度、再カスタマイズを発注するという運用でした。しかし『大臣エンタープライズ』では、好きなように帳票を加工できる機能が標準で入っているため、自分たちでカスタマイズを行えます。これは大きなメリットだと感じています。」(佐藤氏)
将来の展望

松尾製菓株式会社 管理部 佐藤氏
私たちは「ONE TIROL ONE SMILE ONE ASIA」をビジョンに掲げています。 日本発のチロルチョコを、世界中で楽しんでもらいたい。 そのためにまずはアジアでより多くの方々に、チロルチョコを好きになっていただけるように邁進しています。 それと並行して「社員満足度をあげる」ことにも力を入れています。
10年20年先を見据えた時に、必要なのは現状維持のシステムではなく、時代に合わせて常に改善していけるシステムです。 その意味で、現場より上がっているより細かい要望にも更に応えていきたいですし、カスタマイズが容易な大臣エンタープライズを中核に、 様々な大臣シリーズを活用し、コストダウンと業務効率化を実現していきたいと考えています。
※本事例の記載内容は取材時(2024年10月)のものです。
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